先生のおはなし

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突然の病

私は朝、目が覚めると、両手、両足を動かしてみる。「動く、良かった、ありがとうございます」と、神様にお礼を言う。両手、両足が動くこと、食べることが出来るのが、当たり前のことではなくなったからだ。
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伯母のお供え物

認知症の伯母の昼寝中に、急いで教会にお参りに行った。先生と話していると、後ろに気配を感じ、振り返ると、家にいるはずの伯母が立っていた。伯母は、トイレットペーパーを一巻き、大事そうに抱えていた。そして、「先生、これ、神様にお供えして下さい」と、先生に差し出した。
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何でも結構

あるとき、「先生、この色紙に言葉を書いて下さい」と差し出された。ためらったが、その真剣なまなざしに押され、断れなかったのだ。
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お父さん、がんばる

妻が二人の子どもを連れて出て行ってしまってから1年余りになる。「何でこんなことに」と、妻を責めることばかりが心に浮かぶ。それが最近になってようやく少し余裕を持って考えることができ、子どもたちが幸せであるためには、その母親である妻が幸せでなければならないのだと思えるようになった。
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風船かずら

隣の庭の風船かずらは、実は昔、私の母があげた苗が育ったものだった。母が亡くなって12年が経つ。長い間大切に育ててくれていたんだ…、という嬉しい気持ちとありがたい思いがわき上がり、母の笑顔が浮かんできた。
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あなたの声を聞かせて

私は、自殺予防の電話相談のボランティアをしている。電話を掛けてくる人たちのほとんどは、周囲に悩みを打ち明ける相手がいなくて、独りで悩みを抱えている。電話相談はそんな人のために待機し、話を聞かせてもらうのだ。
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親の祈り、神様の祈り

ハンマーで叩かれたような衝撃が、私の頭を突然襲った。高熱にうなされ、身体の節々が痛み、口にしたものすべてを吐き出した。そして顔は赤黒く腫れ上がったのだ。これは私が出張先のフィリピンから帰国して数日後のことだった…。
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認知症の祖母と暮らして

専門学校では介護を学び、その後介護職員として施設で働いた。数年後、仕事を辞め、認知症が進み出した祖母のお世話を自宅ですることになった。ある日、祖母がいない間に衣替えをすると、「誰が服を持っていった? 光江さんかっ!」と怒りだし、その日から何に対しても私のせいだと決めつけるようになったのだ。