わしは諦めんよ


●信者さんのおはなし
「わしは諦めんよ」

金光教放送センター


(ナレ)皆さんは「お参りする」というとどんなイメージを持ちますか? 金光教の教会では、お参りすると、先生があなたの話を聞いてくれて、一緒に神様にお願いをしてくれます。そして今度は先生がお話を聞かせてくれて、勇気づけてくれます。
 金光教福岡東部ふくおかとうぶ教会にお参りされている細川早智子ほそかわさちこさんは、67歳。小さい頃から両親に連れられて教会に足を運んでいましたが、信仰についてそれほど深く考えたことはありませんでした。
 転機が訪れたのは細川さんが19歳の春のことでした。「ペットのことでも神様にお願いしていいのだろうか」という思いが湧いてきたのです。

(細川)犬が病気になったんですね。で、もう本当に助けたい、元気になってほしいって思って、母に聞いたんですね。そしたら母はきっと大丈夫だから先生にお届けしてごらんって言ってくれたんですね。
 先代の親先生に、こうやって、飼ってる犬が病気で、どうしても助けてあげたい、元気になってほしいんですってお届けさしていただいたら、先代親先生がですね、「かわいいと思う心が神心かみごころだよ」「助けたいと願う心に神様のお働きを頂くんですよ」って、こう仰ってくださったんですね。

(ナレ)「先代親先生」とは、亡くなった前の教会長のことです。細川さんは先代親先生の言葉に励まされ、母と2人で約2ヵ月間、毎日お参りを続けました。結局寂しいことに愛犬は死んでしまいましたが、「そのおかげで今の私がいます」と細川さんは感謝しています。
 愛犬を助けたい一心で始まった毎日のお参り。先生のお話を聞くうちに、教えをもっと知りたいという気持ちが芽生えていきました。学校が終わると教会へ向かうのが楽しみで仕方がなかったそうです。

(細川)食べたり飲んだり、普通に健康でいることが当たり前で、親が育ててくれるのも当たり前で、何でも当たり前だと思ってたんですけど、もう全然間違いだったっていうことに、気づかされてですね、天地のお恵みがなければ、もうこの命はない、生きられないんだっていうことに気づかさせていただいて。本当に教会にお参りして教話を聞かせていただくっていうことが、本当に楽しくて。見るもの全て、天地のお恵み。電車に乗る時も学校で授業を受ける時も、机も椅子も、もう目に映るもの全てがキラキラと輝いていて、今でもあの感動は心に残っているんですね。

(ナレ)細川さんは25歳の時に結婚をしました。なかなか子宝に恵まれず、28歳の時から不妊治療に通い始めましたが、33歳の時、つらくて治療を断念しました。

(細川)ちょっと諦め気分で、不妊治療も、ま、やっぱり不妊治療って一口に言ってもやっぱりつらいことですし、おなかの大きい人を見るとうらやましいなって、そのうらやましいなと思う自分が嫌だったり、だから不妊治療はもうやらないって思って。
 で、それでもですね、先代親先生はですね、「あんたが諦めてもわしは諦めんよ」と仰ってくださったんですね。で、いつもいつもご祈念をしてくださったんです。
 そしてなんと36歳の時に、結婚して11年目ですけれども、妊娠のおかげを頂いたんです。
 もう本当に、まさか、奇跡だって、思いました。本当に、本当にうれしくてありがたくて。でもこれは私の信心でおかげを頂いたのではないんです。先代親先生がですね、私を「かわいい」と思ってくださって、願いを叶えてやりたいと、真心の一心のご祈念をしてくださったから、授かることができたのだと思っています。
 出産までは、またいろいろと道のりはあるんですけれども、切迫流産の危機で、二度入院、まあそこも、先代親先生のご祈念でおかげを頂きまして。で、いざ出産となった時は、これまた帝王切開ということになりましたけれども、手術室に入る前に、病院の公衆電話から、教会に電話して、これから手術室に入らせていただきますって言ったら、「よし、分かった! ご祈念するからな」って言ってくださって、心強い、本当に力強い、そして優しいそのお言葉は、もう不安でいっぱいだった私の心もすーっとその不安を取ってくださってですね、そして無事に、男の子を授かりまして、本当に、本当にもう、ありがたい、本当にうれしいことで。

(ナレ)そのご長男さんは、今や結婚をし、昨年女の子が生まれました。
 細川さんは仰います。

(細川)私はこのお道にご縁を頂いてなかったら、きっとこの命のリレーはなかったと思うんです。
 本当にこの命のリレーを大切にして、できれば信心のリレーができると、一番それがご恩返しになるのではないかと思って、それを楽しみに、私の願いにですね、これからさせていただきたいなって思っています。
 それと、先代親先生が常々、困難な事柄から助かったことのお礼を申すけども、皆そこで止まってしまう「おかげ信心」じゃいかん、と常々言っていらっしゃいました。
 おかげを頂いたその先が大切なのだと仰っていました。
 天地のお恵みを頂いて今ある私、この命、全てにお礼を申して、神様に心を向けて、ご恩に報いる生き方をさせていただきたいと思っています。

(ナレ)愛犬を助けたい一心で始まったお参りでしたが、教会の先生がいつも一緒になって願い、励ましてくれる。そんな人生を歩んできました。細川さんは今日もきらきらと喜び勇んでお参りします。

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