●信心ライブ
「みんなで見よう『安心メモ』」
金光教放送センター
(ナレ)おはようございます。今日は、金光教本部にお勤めの金光清治さんが、令和5年1月10日、金光教本部でお話しされたものをお聞きいただきます。
ご家族が、相次いで新型コロナウイルスに感染された時のお話です。当時、金光さんのお宅では、ご夫妻と高校生の息子さんが二人、そして、小学5年生だった娘さんとが、一緒に暮らしていました。
(金光)昨年の夏、新型コロナの第7波のピークの中、同居家族の5人全員が、コロナに罹るということがありました。
症状としては、息子たちは、一時40℃ほど熱が出ましたが、私を含む他の家族は、解熱剤を飲む程の熱も出ず、軽く済ませていただきました。
まず、小学5年生の次女についてですが、最初にお兄ちゃんがコロナになった時に、とても心配してですね、不安な気持ちを妻に話して、いろいろ話をしていました。その時に妻は、「熱が出るのは、体がウイルスと戦ってくれている証拠だから、ありがたいんよ。病気は、怖いだけじゃあなくて、ありがたい面もある。おかげの中の事なんだよ」と、伝えていたようでした。
その日に次女が、A4の裏紙に鉛筆で、『みんなで見よう安心メモ』というタイトルのものを書いて、壁に貼りました。タイトルの右には、「金光様、金光様」と書いてあります。続いて次のように書かれています。「すべておかげの中のこと」。「おかげ」という文字だけ、何倍も大きな字で書かれているんですね。「すべて、お・か・げの中のこと。熱が出ても、治してくださっている最中♡マーク。コロナになっても、お願いしたら大丈夫」。こう腕を曲げて、こう、こぶしのついたマークが描かれています。そして一番大きい字で、「すべてお願いし、神様にお任せしよう。☆印が2つ」。そして書いた日付が、「2022・8・6(コロナ)」と書かれています。それで左下のところには、小さい字で、「お母さんがいるから安心できるよ。ありがとう。にこにこマーク。大好き。♡マーク」。やっぱりお母さんなんですね。お父さんじゃあないんですね。ここもポイントですね。
プリントの一番下の余白のところには、小さい字で、全てひらがなでですね、「しんぼうしておかげをいただく」。で、矢印をして、「金光のおばあちゃんが電話で言ってくれた。少し元気が出た。頑張って乗り越えよう。にこにこマーク」。そして最後に「♡マーク」。
高校生のお兄ちゃんが、一人罹った時点で、心配した10歳の次女が、このようなものを書いてくれたんですが、その翌日、次女も熱が出て、喘息持ちのために息が少し苦しくなったりしました。それで、またまた不安が膨らんで、心も体も苦しい状態になってしまいました。我が家では、子どもたちに読ませたい教会報や新聞記事などを、妻が目につきやすいところに置いてくれているんですけれども、そんな状態の次女が、「これを読んだら息が楽になった」と言うんですね。そのお話の一部を読ませていただきます。
「生きている以上、必ず何らかの問題に直面します。その問題にどう向かうかということが重要なのです。教祖様は、『人間であるから、生きている間は先々のことを考えもしようし、心配の尽きる時はあるまいが、それがみなおかげになれば、心配はあるまい。心配は、信心すればみなおかげになる。心配は体に毒、神に無礼である。心配する心を神に預けて、信心する心になれよ。おかげになる』」
お兄ちゃんに続いて自分もコロナになって、喘息もあって息が少し苦しくなって、「ひどくなったらどうしよう」「家族にうつしたらどうしよう」と、不安で押しつぶされそうになった時に、「心配は体に毒、神に無礼である」というみ教えが、特に響いたようです。「心配する心を神に預けて、信心する心になれよ。おかげになる」というみ教えに触れて、「ああそうか。心配は、神様に預けたらおかげになるんだと、ほっとしたら、息が楽になった」と言うんですね。やはり、おかげを頂く一番の近道は、素直ということだなあと、娘を見ていて、私も学ばせていただいたわけですが、娘は、コロナを通して神様のありがたさを、理屈ではなく、体で実感するというおかげを頂きました。
(ナレ)新型コロナウイルスが、爆発的に感染者を増やしていた頃。金光さん一家のように、自宅で療養された方も少なくなかったでしょう。子どもさんにとって、迫り来るコロナの感染は、どんなに怖かっただろうと、今更ながら胸が痛みます。
その怖さや心配を、神様に預けて楽になったというお話。神様への祈りに満ちた、穏やかで温かなご家族の様子が、目に浮かびました。人生の重たいものは神様に預けて、軽やかに、ありがたく生きていきましょう。