●信者さんのおはなし
「人を助ける保険屋さん」

金光教放送センター
保険代理店を経営する大山淳一さん49歳は「受け取った方の心がほんのり温かくなるように」と「保険だより」をお客様や地域に配って16年目を迎えます。
「保険業は七夕様と言われるようにお客様とは1年に1度、契約更新する時しか会わない。だけど、もっとお客様を身近に感じたい、そして、多くの人に金光教を知ってもらいたい」と言われる大山さんは、まずお客様と親密になるためにと、この「たより」を作りました。
自分がお客様だったら保険の内容をクドクド書いてもあまり読みたくないと思ったと大山さん。「たより」は金光教の放送や新聞などの内容を元にした「心がほっとするようなコラム」が中心で創刊号は200部。現在は千部を超え、近くの方は手渡し、お留守の方には郵便受けに、距離があれば郵送しています。
今、このコラムは社員でもある大山さんの奥様、はるみさんが担当しています。例えばある号の「たより」には「よい言葉を掛け合おう」というテーマで、あるお母さんの次のような体験談が紹介されています。
「子どもたちが洗濯物をきれいに取り込んで畳んでくれても素直にお礼を言うことができません。でも毎日の食事を『おいしいね』と言ってくれる夫や子どもたちの声を聞くと、何だか心が満たされる思いがします。これからは、日常のあいさつだけでなく、『ありがとう』というお礼の言葉、『素晴らしいね』という褒め言葉、『すみません』というお詫びの言葉など、家族の間でもできる限り声を掛け合っていきたいと思いました」と、心の中が変わっていく過程が書かれています。「保険のことよりも生き方の参考になる方がお客様に喜んでもらえると思ったからです」と大山さん。中には創刊号から綴っているお客様もいて、「いいことが書いてありますね」「そのとおりだね」といろんな声があり、時には人生相談を受けることもあるそうです。
大山さんが金光教を知ったのは、最初に勤務したスーパーに勤めていたはるみさんと知り合ったことがきっかけでした。やがて大山さんとはるみさんは恋愛結婚しました。
はるみさんは、おばあさんの代から熱心に金光教の信心をしていたので大山さんは、はるみさんを教会まで送り迎えすることが多くなりました。
はるみさんとの結婚生活の中で、彼女の魅力は金光教の信心に裏打ちされていると感じた大山さんは、最初は教会の前に車を止めてはるみさんを待っていましたが、教会の奥様から「車に乗って待っているんだったら教会の中に入って待てばどうですか」と勧められました。教会で先生や奥様と話をする中で、「金光教の考え方は道理にかなっている」と納得。次第に金光教にひかれ、「ここよりも良い生き方が出来るところがあると思ったらいつでもお参りをやめてもいいですよ」という先生の自信あふれる言葉に衝撃を受け、入信しました。
実は保険の研修を終え代理店を始める時も、ある社長さんから「うちに来ないか」という話があり、正直、仕事のリスクなどを考え、心がぐらつきましたが、教会の先生から「易きに流れるという気持ちがあるだろう」と言われて、腹が決まり、一人で保険代理店を開業し、一層信心も励むようになりました。
保険の仕事をしているといろいろな現実に遭遇します。
こんなこともありました。大山さんのお客様のお一人、Aさんは「たより」の読者でした。ある時、保険料の入金が滞り続けているAさんを訪ねました。
「たより」を通して親しくなっていたこともあり、この時、Aさんは思い切って大山さんに今の苦しい実情を打ち明けました。
当時、貴金属業を営んでいたAさんは、貴金属を購入した借金の返済が厳しく苦しんでいたのです。大山さんは、これは自分の力だけではとても助けることができないと思い、いっしょに教会へ参拝し、先生に現状を話しました。
先生はAさんに、「過去を引きずらず、覚悟を決めて、一から出直しなさい」と話しました。
Aさんは先生の言葉に心動かされるものがあり、所有していた全ての貴金属を手放して、大山さんの下で保険会社の社員として一からやり直す決心をしたのです。
親会社での研修を終えたAさんは資格を取って現在、大山さんの保険代理店の社員となり、借金も完済し、家族共々幸せな日々を送っています。
大山さんのモットーは「お客様の幸せのために保険代理店の役柄に奉仕すること」。
本当にこのお客さんのためになる保険をと考え、丁寧にアドバイスします。事故の連絡があると、契約者も相手も「助かりますように」と、神様に祈りながら現場に向かいます。そして、被害者も加害者も立ち行くようにと祈りながら業務を行うのです。そうしていくうちに、お客さんたちとも信頼関係が出来、身の上相談に乗ることも多くなりました。こうした体験を重ねていくうちに、ただ保険を売るだけでなく、本当に人が助かるお役に立ちたいと思うようになりました。
「お変わりありませんか」と、今日も笑顔で手渡す「保険だより」は人助けのための大事な架け橋になっているのです。
