シリーズ「あなたへの手紙」第4回「①息子の就職/②会話が苦手」


●あなたへの手紙
第4回「①息子の就職/②会話が苦手」

金光教放送センター


 おはようございます。富山県、金光教富山とやま教会の三浦義雄みうらよしおです。最初に50代の女性からのお手紙を紹介します。

 主人と別れて10年。昨年、ようやく一人息子が大学を卒業し、就職しました。社会人になって、「自分の力で人生を切り開いていくんだ」と、張り切って仕事に行っていましたが、最近、元気がなさそうで、どうしたのかと聞いてみますと、「今度、新しい仕事を任されることになったが、自信がない」と言うのです。私は、離婚してからずっと会社勤めをしてきましたが、男親のように具体的な仕事のアドバイスが出来そうにありません。どう言って、励ましてやればいいでしょうか?


 このようなお尋ねを頂きました。

 離婚されてから、働きながら、女手一つで息子さんを育てられ、ご苦労も多かったことでしょう。社会人として自立したといっても、親にとっては、いつまでもわが子のことが気に掛かり、心配になるものですね。
 さて、お尋ねについてですが、若い頃には、「自信を持って、自分の力で人生を切り開いていこう」と考えがちです。実は、私もそうでした。
 そうした決意を内に秘めて働き始め、言われたことをこなせるうちはいいのですが、新しい仕事を任されて、決意だけではやっていけない現実に直面するんですね。息子さんも、そうなんじゃないでしょうか。
 30年余り前、私は大学を卒業して、高校の教員になりました。4年目に別の学校に赴任して、初めて運動会の担当になったのです。全体を統括するような、責任の伴う業務です。自信はまったくありませんでした。
 でも幸い、小さな頃から金光教の信心に触れていたので、まず神様にお願いしました。そして、生徒たちの要望を聞き、先輩の先生方に相談し、みんなに協力してもらい、無事に運動会を終えることが出来たんです。神様や、先生方、生徒たちに感謝せずにはおられませんでした。
 もしその時、自信を持つことにこだわったり、自分の力でなんとかやっていけると思っていたなら、きっと途中で挫折していたでしょう。自分にはそんな自信も力もない、と思えたことで、素直に、また謙虚に、神様や先生、生徒にお願い出来たのでしょう。
 だから、息子さんが自信をなくすのは悪いことではないと思うんです。自信を持つことにこだわらず、むしろ、自分の力の限界を知って、謙虚に周囲の人から学び、お願いして力を借り、仕事をさせてもらえばよいのです。それは、仕事に限らず、人生全般に必要な心構えではないでしょうか? そんなことを、あなた自身の体験を交えて話されたらどうでしょう。
 最後に、この先も、息子さんのことに限らず、色々な心配事が起きてくると思います。私がそうであったように、神様にお願いしながら取り組んでみて下さい。きっと、自分の足りないところを神様が足して下さり、心配も薄らぎますから。

 次に、20代の女性からのお手紙を紹介します。

 私は人と話をするのが苦手です。会話がぎこちなくなり、途切れてしまいます。そのせいか、なかなか人と親しくなれません。もっと会話がうまくなって、何でも気兼ねなく話し合えるようになりたいのですが…。どうすればよいでしょうか?


 このようなお尋ねを頂きました。

 かつて私は、会話が途切れないようにと、人が話している時、次にどんな話をすればいいかを考えながら、話を聞いていた時期がありました。でも、かえって会話が不自然になり、ぎくしゃくしてしまいました。あなたにもそんな経験はありませんか。
 この例に限らず、うまく会話をしようと思えば思うほど、かえって会話がぎこちなくなるものです。だから、上手に会話しようとか、話が途中で途切れないように、などと思わないことですね。
 まずは、会話の楽しさ、喜びを味わってみるのはどうでしょう。私のお薦めは、金光教の教会に行って、教会の先生とお話をすることです。
 金光教の教会には、お結界と呼ばれる場所があって、誰でも、話を聞いてもらうことが出来ます。決して無理な勧誘をされることはありませんから、気楽に教会に行って、どんな話でもいいですから、先生に話を聞いてもらって下さい。
 どんなにまどろっこしい話でも聞いてもらえるはずです。こんなことを言えば相手はどう思うだろうか、といった詮索はしなくていいんです。自然な流れに任せて、思いっ切り話をしてみることです。
 教会の先生は、心を開いてどんな話も受け入れて下さるでしょう。まずは、存分に話を聞いてもらえる喜びを実感して下さい。
 話を聞いてもらえるだけで、心が穏やかになってくるものです。腹立ちや不安、心配が和らぎます。そして、しだいに、気軽に何でも話せるような感じがしてきます。
 きっと、話を聞いてもらえる相手に、親しみを感じ、安心感を持つようになるのでしょう。そんな関係が出来てくると、意識しなくても、自然に会話も出来ていくように思います。
 そのように、話を存分に聞いてもらえる喜びを実感出来れば、実生活で心掛けたい大切なことも見えてくるでしょう。それは、あなた自身が聞き上手になること、心を開いて、人の話を受け入れられるようになることです。
 あなたが聞き上手になれば、相手の方はきっと、あなたに親しみや安心感を持って下さるはずです。そうなれば、意識しなくても、自然に会話が出来ていくと思いますよ。

タイトルとURLをコピーしました